車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)について


 ここ数年バリアフリー化に伴い大型施設(店舗も含む)だけでなく、いろいろなところで車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)が設けられるようになってきました。
しかし、駐車スペースの広さはその場所場所で異なりひどいところでは、一般の駐車スペースの広さのままのところもあります。

一応、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー新法[旧ハートビル法])とそれに関する国土交通省令第112号」等では、車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)設置する時は「幅が3.5メートル以上」とされており、また動的ですが最低1つ以上設置することを守らなければいけないことになっているのですがね。。。
(注意:最低設置数は総駐車台数により各地域の法令で定められています)参考資料:国の法令は国土交通省のバリアフリー・ユニバーサルデザイン施策に詳しく載っています。

 なぜ車椅子ドライバーが広い駐車スペース必要なのか、皆さん考えたこと有りますでしょうか。

 車椅子に乗られている方達はトランスといって、車椅子から車に乗り移る動作をします。
その時に腕力だけでの乗り移りとなるため、出来るだけ車に近づく必要があり、そうすると必然的にドア全開をしなくてはならなくなるため、最低片側がドア全開出来る駐車スペース必要になるのです。
また、リフト等を使用している場合には奥行きにも広さが必要になる場合があります。
だから、一般の方が平気な顔して車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)に止めていく方達をよく見かけますが、そういった方達の車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)に止める理由が「入口に近いから」とか「満車で止めるところがない」とか「広いから止めやすいから」「空いてたから」「他の人も止めているから」等あると思いますが、その車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)でないと乗り降りが困難な人のことを考えてないから、そんなことを言えると私は思います。

 私はたまたまそう言っていた友人に、実際に車椅子に乗ってもらい、足を使わずに車に乗り移ってもらったことがあります。
最初は友人が普段乗り降りしている半開きの状態でトランスしてもらいましたが、案の定この状態では乗り移ることが出来ませんでした。次にドア全開で同じようにやってもらったところ、時間はかかりましたが乗り移ることが出来ました。
それ以来その友人は、いかに空きスペースが必要なのかを理解してもらえてたらしく、「いつ自分がそう言う状況になるか解らないので、止めている(止めようとしている)人がいれば注意する」と言ってくれましたし、実際に注意してくれるようになりました。しかし、その注意する際にやはり文句言われるようです。これらのことを考えるとやはり、言葉で言っても理解できない人が多いのではないでしょうか。

 「他人も止めているのになぜ自分だけ言われなければならない」とか、「なぜ障害者だけ入り口付近に止められて自分たちは遠くに止めなければならない」とか、色々思う方もいるとは思いますが、車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)のある場所は安全面を考慮して、車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)か建物の入口付近に有るだけで、別に安全面を確保してもらえば建物入口より遠くに車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)があっても良いと思います。
確かに遠くなればその分体力が必要になるため、大変なのは事実ですが、健常の方との調和を取るのであれば仕方ないことです。
実際、多数身障者が集まるような施設は入口から遠くの場所まで車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)があります。しかしこの場合には、しっかりと安全面の確保がされており、安心して施設に出入り出来るようになっています。
なので車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)はその場所から移動するときの安全の確保さえしてもらえれば遠くてもいいと思います。
しかし車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)を設置する側のことを考えると、安全を確保するためにその分の投資をしなくてはならず、その投資した事によってのメリットが設置した側にはほとんど無く、経営する上での合理性が薄くなってしまうと思いますので、現実的に無理ではないでしょうか。

 我々車椅子使用者ドライバーに重要なのは駐車スペースの広さです。
現実問題として車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)に止める必要がある対象者について疑問もありますのでそれをちょっと。

車椅子使用者ドライバーで、通常枠が空いていて車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)が埋まっていたら。。。
1.免許所有の介護者が同伴の場合
 この事はどうにでもなり、車寄せや一般枠のところで運転を代って貰い、一般枠へ止め直して貰うことにより対応は可能です。
 また介護者がドライバーであれば、車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)でなくても、車寄せや一般枠で対応(一緒にいないと安全面や生命に危険な対象者[身体の障がいを持つ幼い子供や知的障がいを持つ者、認知症等を併せ持つ高齢者等]の場合は別)が出来ると思います(私が幼い頃から免許を取るまで両親がやっていたのがこの方法)。

2.車椅子使用者ドライバーで且つ単独又は、介護者同伴でも免許が無く運転が出来ない場合
 特定の条件下もしくは、すべての駐車スペースが広めにとってあれば別ですが、通常はその車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)でないと乗り降りできないです。


さて普通に考えて車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)が本当に必要なのは・・・
あえて書きませんが上のことから車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)が空いていたとしても、出来るだけ止めないで欲しいのです。

 私が単独で行く場所は頻繁に車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)が空いていないことが多く、また止めている方は見た目健康な方(内部疾患の方かも知れないけど)で凄くむなしい思いをしながらあくまで待つことがあります。
私の車が見た目では車椅子使用者ドライバーと解りづらい事もあり、敷地内交通整理の方にも「そこに止めるな!!」と怒鳴られたこともありますけどね(;^_^A アセアセ・・・
その後に車椅子使用者だと伝えると、申し訳なさそうに安全地帯内で駐車していいと言ってくれたりしますが・・・。
この事を考えるとその人が車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)に一般の方を入れてしまったか、怒鳴って申し訳ないと思って安全地帯内に止めていいと言っているとしか思えないことが結構あります。
また、これらのことを防ぐためにバリケードやパイロンが置いてあるところもありますが、それらをどかす事が容易に出来ない車椅子使用者ドライバーにとってはそのスペースを使えないのと一緒ですので考え物です。
場所によっては、連絡先の電話番号が書かれている事もありますが、たいがいなにもないので、私の場合はその辺にいる人達に声をかけてどかしてもらったりしています。
ホントはこんなバリケード置かなくて済むように日本の社会のモラルがなってくれるといいのですが・・・。

最後に普段私は、車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)が有ったとしても、なるべく通常の場所の止め方で運転席側が通路側になる場所に止めたり、家族一緒の時は車寄せや安全に乗り降り可能と思われる場所等で、かみさんが私と運転を代わり通常の場所へ駐車するようにしています。
何故そんなことするかは、もう説明しなくても解ると思うので書きませんけど、車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)について理解してもらえれば幸いです。



 また、単独(1台)では無理ですが、ちょっとした工夫&条件で一般駐車場にも止められます。
駐車方法例(携帯撮影なので画質悪いです)
 この写真はちょっと大きめ?の駐車場で且つ相手が軽ですが、車いす仲閧竚衷者の友人と一緒にドライブ等で、複数台で通常の一般駐車場に止める方法で、一般駐車場で希にある連続して2台分以上空いるときの方法です。
こんな風に運転席側を隣り合うように、お互い逆向きに止めて運転席側のスペースを空ける方法で、自分の車が5ナンバーフルサイズなら、例え相手が軽でなくても5ナンバーフルサイズ位までの車なら多少狭い駐車場でも出来る方法です。
これなら一緒に来ている仲閧ェ動かさない限り、自分の隣の車が変ってしまって止める位置により狭くなり、乗れなくなることもないので、安心して止められますよ。ただ助手席側の見ず知らずの他人の車に接触されるリスクはありますけどね(;^_^A アセアセ・・・
ま、ただでさえ車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)が少ないのに、車いすドライバー同士つるんでて、車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)を占領してしまうのも悪いので、この方法をとったり、比較的幅の広い大型ペースに2台連なって止めたりしてます。


※ ここでは歩行可能でも歩行に補助器具使用するドライバー(杖・義足等)や間接稼働制限があるドライバーのことは書いていませんが、補助器具を使うのと間接稼働制限があると言うことは、基本的に殆どがドアをフルオープンしなくてはならず、結果的に車いすのドライバーと同じだけのスペースは必要ですし、また内部疾患を持っているドライバーのことも書いていませんが、私が思うに内部疾患を持っている方は「移動量」が問題であって、止める場所が近ければ通常の駐車場スペースで問題がないはずですし、そもそも「過剰な運動の制限等」がされるのであって、車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)「駐車スペースの広さ」は関係ないと思いますが、やはり、「駐車スペースからの移動量」からすると、現状、車いす使用者用駐車施設(身障者用駐車スペース)がベストな位置であり、必然的に止めざるを得ない状況だと思います。


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